「失敗を失敗」と考えないのが大事
さて、昨日は世界各国で問題となっている
「カーリングペアレント」についてお話
しました。
まだご覧になっていない方は、こちらから。
今日は、失敗に対してどのように大人は
振る舞えば良いかをお話したいと思います。
その前に、失敗を通して身につく力について
お話しますね。
1つ目は、「やり抜く力」
「やり抜く力」は生まれもった才能ではなく、
失敗を恐れずに挑戦し続けることで身につけられる
のだそう。
何度も失敗を繰り返すことで、「今度こそ!」
と成功を目指してやり抜こうとする意識が
芽生えるのだとか。
2つ目は、「決断力」
「失敗がもたらす最大の利点は、自分の
決断に対する当然の結果を学べること」
たとえば、「宿題をしなければ怒られる」
「練習をしなければレギュラーになれない」
という 『結果を経験させること』が大切で、
「Aをしたら、Bが起こる」というシンプルな
概念も、失敗を経験してこそ理解できるのだとか。
では、私たち大人はどう振る舞えば良いでしょうか。
◯親自身が「失敗を失敗と考えない」
「失敗」=「悪いもの・恥ずかしいもの」
というイメージを持たないことだと思います。
教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、
「子どもに失敗させまいとするのは、
『自分の子育てや家庭教育はうまくいっている』
と親が安心したいだけ」とおっしゃっています。
だからこそ、親自身が失敗に対する認識を
改める必要があるのですね。
失敗する大人の前だと、子どもも気軽に失敗できます。
子どもに自分の弱点をさらけ出したり、失敗談を
話したりしてみると良いと思います。
私も授業内で、「◯◯くんが名前を書いていなくて、
0点だったよ〜。」というお話を聞いて、
「先生もね、1年生の時に名前を書き忘れて0点
とったことあるわよ〜。でも、それからは
絶対に忘れなかったよ。」と話します。
失敗しても、なにか問題が起きても、
『お父さんとお母さんのところにいけば大丈夫』
と思わせてあげるようにするのが良いかと思います。
◯ネガティブなリアクションをしない
子どもが新しいことに挑戦しようとしたとき、
「本当にできるの?」「難しいから無理だと思うよ」
などと言わない。
テストやスポーツでミスをした子どもに対して、
「あ〜あ」「もう、本当にダメね」などと失望の言葉を
ぶつけない。
まずは落ち込んでいる子どもの気持ちに寄り添って、
「よく話してくれたね。ありがとう」
「頑張る姿が見られて嬉しかったよ」と
前向きな声かけをしてあげる。
そして、子どもが何かに挑戦しようとしたときは、
『さて、◯◯くんは成功するでしょうか?
失敗をするならどんな失敗を見せてくれるかな?』
とニコニコしてただ見ていてあげればよい」と
思います。
◯「結果」より「努力」をほめる
例えば、テストの結果がよくなかったとき、
結果だけを見て責め立てるのはもちろんNG。
努力したけど結果に結びつかなかったのなら、
「頑張ったけど難しかったんだね」
「一生懸命勉強していたものね」と、
努力した過程を認めることで、子どもは前向きに
失敗を受け止められるようになります。
そして「次はどうしたらいいと思う?」と、
一緒に考えてあげる(押し付けるのではなく)
のが良いのではないでしょうか。
長々と書いてしまいましたが、とにかく
安心して失敗ができる環境にし、たとえ
失敗しても自分の力で立ち上がれるように
サポートすることが大事なのだと思います。
なかなか難しいことかもしれませんが、
側にいてあげられる間にたくさん失敗を
経験してもらえると良いですね。
それでは今日もゆっくりおやすみくださいませ。
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